リモートワークからの疲労感

いつも通りのコタツブログなんですが、先日、リモートワーク勤務での心理的安全性であるとか、各種の課題を議論するオンライン討論会を聞いてみたんですね。世の中、多くの会社で始めてリモートワークをしてみたという事から、ざっくり一か月がたち、メリットやデメリットが見えてきたということでしょう。

「オンラインミーティングの時はカメラをOFFにすべき」
「いや、ノンバーバルな要素も安心につながるからONにすべき」
「むしろ身振り手振りをオーバーアクション気味にやるべき」
「オンライン環境だと自分の作業がどのように評価されているのか不安」
「雑談からのセレンディピティ的な要素が生まれない」
「相手の様子が分からないので、ちょっとつまづいている事を質問するタイミングが計れない」
「常にモニタリングして画面のスクショをサンプリングしている会社もあるらしい」
「ワンルームで作業しているので、プライベート空間がモロバレしてキツイ」
「仕事とプライベートの境目が無くなって、延々と作業している」
「会社の状況から隔離されているように感じる」
「通信状況が悪くて相手の声がブツ切れになるとイライラする」

いろいろな受け止め方やストレスに感じるポイントがあるものだなあと思いました。リモートワーカーに必要なコミュニケーションの質と量に関しては、個人差が大きいようです。干渉されない方が自分のペースでどんどん作業出来て効率が上がる人もいれば、逆に孤独感を感じてしまって不安に襲われるという方もおられました。相手の顔色が分からない環境なので、上司は通常のオフィス業務以上に注意が必要になって大変だと思います。

オンラインミーティングで「自分がカメラで写されている」という状況も、タレント・芸能人でもなければあまり経験の無い事でしょう。バラエティ番組での「ワイプで抜かれる」といった状況に常にさらされている状況というのは、思っている以上にストレスフルなのではと感じました。逆に参加者の顔が画面に並んでいる様子は、どうしてもそちらに注意力を奪われ、議題の進行のフォローと合わせて疲労感を覚えます。

このリモートワークからの心理的な疲労感の問題については、おそらく「正解」というのは無くて、それぞれ個人・グループで最適解を模索していくことになると思います。個人的に心がけているのは以下のような感じです。

  • ビデオは自分が主催・議長などの場合はON、参加者の場合は最初はOFF。相手からの要望があればON
  • 仕事とプライベートが同じ空間になるので、干渉についてはおおらかに許容する(ex. 子供や猫が乱入。家事でちょっと席を外すなど)
  • 極力、非同期のコミュニケーションで成立できるように作業を渡す・請けるようにする。
  • チャットで数往復しそうな場合、通話する事をためらわない。(大抵、話した方が速い)
  • 「特に意見が無い」「同意する」場合も、積極的にそのように伝える。(リアル会議なら黙っていればOKとみなされるが、オンラインではそれが伝わらない)

まだまだリモートワークの経験値が少ないなか、チーム目標の共有やそれに対する自分の貢献度、達成感、帰属意識をどのように感じるか/感じてもらうかであったり、タスクの切り出し方やその評価。プライベートとの境界線の在り方など、もうしばらく経つとコンセンサスが生まれてくるかなあと感じました。