Azureの料金は円安の影響を受けるようです

2022年5月11日

某ミーティングの席で

「急ピッチで円安進行しているから、クラウド料金も影響受けるんじゃね?」

と発言したところ、

「AWSはドル建ての料金設定だけど、Azureは日本円で設定されているからレートは関係無いらしいですよ。」

とおっしゃられる。

あれれ?と思い確認してみたところ、「Azure料金は為替レートの影響を受けない」といった解説記事が幾つかヒットするわけです。

自分のAzureアカウントの請求書を見に行くと、日本円で請求されているわけです。とはいえ、各国ごとに現地通貨建ての料金体系を設定しているとすれば料金的に有利な国でAzureのアカウントを作るアービトラージが成立する可能性がでてくるよなあと思い調べてみたところ、答えは公式のFAQサイトにありました。

Azure の価格と請求に関する FAQ

https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/faq/

Azure は、以下のように世界各地で米国ドルで価格が設定されています。

・Azure の製品およびサービス

・Azure のサポート

・Azure Reservations

前月末に取得され、翌暦月の 1 日に発効する Thomson Reuters 社のベンチマーク レートを使用しています。このレートは、翌月のすべての取引に適用されます。

たとえば、1 月の取引の為替レートは、12 月の最終日に初めて取得されます。このレートは、1 月に行われたすべての Azure の購入と、1 月のすべての Azure の使用量に適用されます。1 月の為替レートと現地通貨での請求額は、2 月初めに発行される 1 月分の請求書に記載されます。

Azureの価格と請求に関するFAQ

つまりは料金はUSドル建てで設定され、現地通貨での請求額に関しては、月末のロイターのレートで翌月分のレートが決まるわけです。

請求書の記載金額が日本円ですし、料金も月々変わるのが当たり前なので、なかなか意識しにくいところです。これを書いている2022年4月の段階で振り返ってみるに、3月に入ってから115円前後で推移していたのが、125円を突破して130円をうかがう展開になってきています。ざっくりと昨年の1割増しくらいになっている感じです。他の産業と同様に、システム維持のための原価がアップですね。大規模に使っているところは結構ツライ額になるのでは。