テレワークをステップアップ
コロナで自粛期間中にテレワークに移行したものの、そのまま継続できる会社とオフィス勤務に戻すところと別れているようです。前者はリモート勤務でも十分に業務が回ると分かり、オフィスが不要になって解約するような流れもある一方、「テレワーク」をぶち上げたものの、実質、開店休業中になったところまで様々です。知人の話を聞いていても、VPNがどん詰まりで仕事にならなかったとか良く聞くんですよね。
「業務上、どうしても出社しないと作業できない」という声も、既存のペーパー書類をさばかないといけない経理・総務や、モノを扱わざるを得ない製造、物流など、そりゃそうだよねという所と、単にIT化の遅れや業務プロセスが旧態依然としているだけの所と一緒に聞こえてくるのですが、後者については、少し余裕が出てきた今のうちに何とかしておけよと思うわけです。
前者の経理業務についても、何とかペーパーレスを促進して、業務効率を上げていこうよという「日本の経理をもっと自由に」プロジェクトを、元同僚のROBOT PAYMENTの藤田さんがぶち上げたわけです。
業界大手のSAP、OBC、PCA、MJS、弥生も「社会的システムのデジタル化による再構築に向けた提言」をぶち上げましたし、バックエンド業務もデジタル化がようやく進む兆しが見えてきました。
https://www.yayoi-kk.co.jp/company/pressrelease/20200625.html
さて、本題なのですが、テレワークを進めてみたものの、どうも業務が回らないという話。3~4月は急な話でもあったので、取りあえず社内のファイルサーバーをVPN経由で参照し、業務指示はメールで進めるなど、見切り発車のところも多かったと思います。改めて見直し/導入する際は少なくとも以下の3つはおさえておいた方が良いでしょう。
- コミュニケーション手段の確保
- ファイルサーバーのオンライン化
- タスク管理システムの導入
コミュニケーション手段の確保
営業職など日常的に電話がメインの方は特に支障ないと思いますが、会議・打ち合わせなどを行う仕組みは用意しておくべきでしょう。主なオンライン会議サービスとしては以下のものが挙げられます。
- Zoom (Zoom Video Communications)
- Teams (Microsoft)
- Google Meet (Google)
- Webex (Cisco)
自社だけで完結するか、パートナーやお客様など外部との連絡も行うかによって、選択/併用する必要があります。既にOffice 365の利用など、Microsoft社のサービスを資料しているのであればTeams、外部との連絡が多い場合にはZoomが良いと思います。(ただし、Zoomはセキュリティーに問題が見つかり、禁止されている会社も出てきています。大きな問題はバージョンアップで概ね解消されています。)
ファイルサーバーのオンライン化
万が一にも漏れてはいけない機微情報はオフラインの環境で限定されたアクセス権限で管理されるべきですが、営業の提案書や製品資料など、秘匿性は必要なれどもコストバランスを考慮すると、セキュリティー管理がしっかりしたオンラインドライブでも大丈夫なものも多いでしょう。
- OneDrive (Microsoft)
- iCloud Drive (Apple)
- Google Drive (Google)
他にもDropboxや国内の業者によるサービスも多く存在します。Officeを使っているなら自動バックアップも使えるOneDrive、Macユーザーが多いならiCloudが良いでしょう。
タスク管理システムの導入
一人で作業している分には手帳にメモでも良いですが、チームで作業するには作業の可視化が必要です。特に上司は具体的にタスクを分割して、成果物と期限を明示して担当者に割り当てる必要があります。初めての人にも使いやすそうなものとしては以下のサービスが良いと思います。
小規模チームでの簡易なタスク管理であれば、TODOリストで十分でしょう。特にメールにOUTLOOKを使っている場合は、メールを直接にタスクに入れられるMicrosoft TODOが便利でしょう。もう少し大きいプロジェクトを管理するレベルであれば、BacklogやTrelloなどが便利でしょう。さらにスケジュール表などとの連動が必要であれば、違ったツールの方が良いです。
大抵の小規模チームであれば、作業に必要なコミュニケーション、情報共有の基盤は上記で構築できると思います。もちろんツールの機能の使いこなしや、業務管理をツールに合わせるなどのすり合わせも必要です。