「ピープルアナリティクス」入門リターンズに参加しました

知人の小室さんが主宰する”KnowledgeCommons”という勉強会で、大成弘子さんの「ピープルアナリティクス」の講演があるというので参加してきました。内容に関しては既に窪田さんによるNote記事がありますので、リンクはこちら。(講演終了直後にアップされましたよ! 書きながら聞いているにせよスゴイ早さ!)

大成 弘子さんの語る、人を活かし、組織を良くする「ピープルアナリティクス」入門

個人的な興味としては、人間理解の学問としては心理学、社会学などで研究が進められていたと思うのですが、ここでの「ピープルアナリティクス」との考え方やスコープ、研究手法の違いなどでした。もともとの契機としては野球における”セーバーメトリクス”を有名にした映画「マネーボール」。我らがオークランド・アスレチックスが、選手のパフォーマンスや配球などをデータ化して統計処理を行い、試合での戦術に活用して強豪チームの仲間入りをしたというストーリーです。その後、ペンシルバニア大でピープルアナリティクス講座が出来て今に至るそうです。出発点としてはチーム・組織のパフォーマンスを最大化するために、メンバーとメンバー間の関係性はどのようにあるべきかという所が研究の出発点のように感じられます。

大成さんの定義は「働く人々を幸せにする解析」との事で、幸福感を感じているメンバーが多いチームほど生産性が高いというデータからもビジネス貢献につながるという事です。(小売の売り上げ伸びるなど、31%パフォーマンスが高いといったデータもあるそうです)「幸せ感」についても業務におけるインセンティブによるものは一過性で、感謝・共感といったエモーショナルな要素の方が、より継続性があり、行動の動機に影響があると。

アナリティクスにおける数値化、可視化という観点ではメンバー間のメッセージのやり取りの数や、内容のセンチメント分析、メンバーへのアンケート調査などで、分析の目的や期待するアウトカムによって、取得する指標やその取得方法を検討する。例えば営業チームでは各メンバー間が直接にコミュニケーションを取り合う関係性の方がパフォーマンスが高いものの、同じ関係性を開発のような個人の集中力が要求されるような職種では逆に生産性を下げるという事が起こるというのが可視化されるのは興味深い結果です。また社内ネットワークが強い上司を持つ部下の方がエンゲージメントが高く、離職率も低いというマイクロソフト社での研究もご紹介がありました。

企業でも、だんだんと採用が難しくなりつつある昨今、社員の満足度を上げて離職率を下げたり、「働き方革命」の文脈から就労時間にリミットがかかるなか、いかに個人・チームの生産性を上げるかなど、人事に関係する課題を解決する糸口として、このような分析・研究からの知見が活かせると良いですね。