Azure Passサブスクリプションが突然に無効になって胃が痛くなった件と、その対処方法

マインドテックの冨です。

週末にTwilioハッカソンに出場したのですが、その際にMicrosoft Azureの仮想サーバーを利用させていただきました。
この手のコンテストなどでは、いろいろな会社さんから自社のサービスのトライアル版などの環境をご提供いただけるのですが、Azureについては"Azure Pass"という1か月間有効の1万円分のチャージがされているクーポンのご提供を頂きました。感謝!

で、問題というのは土曜日に四苦八苦しながら開発を進めていて、日曜日に作業を再開しようとしたところ、早朝4時にAzureのアカウントが無効にされていて、管理コンソールにログインはできるものの、仮想サーバーを立ち上げる事も出来なくなったわけです。
さらに悪い事に、無効化を解除する案内も表示されるのですが、ガイドに従ってクレジットカード番号を登録するなどしていくと、最後の最後で「セッションが切れました」というエラー画面が再現しまくりです。おお、神よ・・・

「おお、土曜の作業が壊滅か・・・、今から書き直しても間に合わんなあ・・・」と棄権の予感に胃が痛くなりつつ、マイクロソフトのアテンドの方の到着を待ちわびるわけです。

そしてやっと到着!となって、管理画面を見て頂いたところで「クーポンの残高は残っているのに停止されているとか、通常ありえないですよ」と、なにげなく不穏な空気をにじませつつ、いろいろと調べて頂くも解決せず。
まあ技術エバンジェリストが課金システムの裏とかわからんよねえとか絶望感で胸いっぱい。

何だかんだ、システムからのログイン/ログアウトなどを繰り返していると、無効化解除プロセスを進める事が出来て、何とか仮想サーバーの起動に成功。そしてクーポン残高は10,000円近く残っているも、請求額が1円という不思議なコンソール画面を目撃する事になるのです。

なんだかよくわからないが、開発完了締切が迫るなか、とりあえず作業再開を優先して、課金情報の事はそのまま放置したのです。
で、後日改めてAzureのサポートに連絡。
そして理由が明らかになったのです。それは「Azure内で販売されているサードパーティー製品に対する課金は、Azure Passの対象外」という事です。つまりはMicrosoft社からさらに外部のサードパーティーに支払いが発生するものについてはAzure Passからの支払い対象とはならず、別途に支払いが発生する。そのための支払い情報(クレジットカード番号など)の登録が無い場合には、課金が発生しているが支払い方法が設定されていないアカウントという事で、支払い方法が指定されるまではロックされるというオチでした。

ちなみにAzure Passの対象外となるサービスは以下の通り

・Azure の有償サポートプラン
・サードパーティー製のソフトウェア (仮想マシンのギャラリーから選択可能な Redhat 製品など)
・Azure Marketplace で販売されている製品全般
・Azure とは別に販売されている製品 (Microsoft Azure Active Directory Premium、StorSimple など)

自分に心当たりがあったのは、仮想サーバーのOSとして最初に"Redhat Enterprise Linux(RHEL) 7″を選択したのですが、必要な環境が入れられないとわかり、即座に停止&削除。すぐにUbuntu Linuxの仮想サーバーを作成して作業をしていましたが、RHEL7を起動していたわずかの時間に1円分の課金が発生した事がわかりました。

何をどう考えても回収コストが課金額を大幅に上回る件。大変申し訳ございません。

ああ、そうと分かっていれば最初からUbuntuを選んでいたのにと思いつつ、1円を回収するのに余計にコストがかかって損だろうなあと申し訳なさが混じった、アンビバレントな気分になるわけです。

(ハッカソンの結果は、何とか締切に間に合わせてAzureで動かし、Cognitive APIを何度も呼ぶサービスデモを行ったせいか、「マイクロソフト賞」を頂きました。ありがとうございました。)

もし前世のカルマが災いして、ハッカソンなどでAzureのアカウントが理不尽に止められた場合には、ワタシと同じ目にあっている可能性がありますので、①Azureからログアウト、ブラウザ再起動でログインし直す。②Azure Pass対象外サービスを利用してしまった場合には、クレカ情報を登録する で、リカバれると思います。(クレカを持っていない人は分からん)

ではでは。

技術・開発

Posted by tomi