[Evernote] 新バージョンで大きく刷新されたEvernoteクライアント
iOS版が先行していましたが、ようやくWindows版も出てきました。待望のバージョン10.0.10です。
Windows10の場合、Microsoft Store経由では相変わらずバージョン 6.25.1.9091 のようだなあと思っていたら、いつの間にかアップデートされていました。
公式サイトから直接にインストーラーをダウンロードすることもできます。
驚くような新機能が登場したというわけでもないのですが、先行していたWeb版に機能を寄せてきた感じです。個別のフォント指定など、出来なくなった事もありますが、全体としては操作感が向上したかと思います。どちらかというと基盤系の大幅見直しが入ったということで、数年にわたって開発が進められてきたとの事。今でこそ、マルチプラットフォームでのサービス提供が当たり前になってきましたが、Evernoteが開発初期のころは画期的でした。その当時の負の遺産がサービス拡張の障壁になって、ある時期からパタッと進化が止まってしまったかに見えました。そのあたりが解消され、ようやくクライアント側も従来と同等以上のリリースが可能になってきたということでしょう。以前は時折、フォーマットが崩れまくるといったことがありましたが、そのような事故が減るといいなと思います。
整理されたフォント指定
「見出し大・中・小」と「本文」で指定します。それぞれのスタイル毎にフォントフェイスと大きさを決める事が出来ます。セマンティックなヘッダーになりました。
個別にフォント指定することも出来ますが、「サンセリフ」「セリフ」「等幅」と大きく減らされています。これはクロスプラットフォームを意識しての事でしょう。メモ取り用途であれば、これで十二分かと思います。
文章の移動が楽に
機能名が分からなかったのですが、記載済みの文章を入れ替えたいとき、従来は移動する箇所にフォーカスを当てて、切り取り&ペースト処理が必要でしたが、フォーカスした箇所をマウス左クリックしたままでドラッグできます。これは構成を見直す時にすごく便利です。
ちょっとした操作感の違い
編集画面は操作性は大きく変わらず、従来通りにも使えます。すごくフレキシブルなブロックエディターのようになっています。
若干、操作が変わったところもあり、既存の本文のスタイルを変える際に、該当箇所をフォーカスして右クリック>スタイル で変更出来た操作ができなくなったようです。例えば私の場合、プログラムのソースコードを貼り付けて、「コードブロック」スタイルに変更するといった操作をするのですが、それが出来なくなりました。
上記のような場合には、挿入>コードブロック を選択して、そこにソースコードをペーストするといった操作になります。
同様に「書式の削除」「書式の簡略化」が出来なくなったようです。例えばコードブロックを普通の本文に戻すといった操作。(右クリックしてメニューには表示されるので、これはバグなのかな・・・)
同期のボタンが無くなった?
作成したノートの同期を明示的に取るために、画面左上にボタンがあったと思うのですが、それが無くなりました。ただ複数クライアントで試してみると、同期のスピードが相当に高速になっていて、リアルタイムとはいかないまでも近いスピードになっていました。例えば私が良く使う機能の一つに"Clip to Evernote"というWebクリッピング拡張機能があるのですが、ブラウザ画面のクリッピング後、数秒後にはEvernoteクライアントのノート一覧の方に反映されていました。以前は同期ボタンを押さないとなかなか反映されてこなかったのですが、これはびっくりしました。
全体としては正常進化
新バージョンでは若干の機能差異を生みながらも、メモアプリとしては使いやすい方向に向かっているのではと思います。従来版ではレイアウトの変更調整で荒れる事が多かったので、そのあたりのバグが減っているといいなと思います。